どもっ、メロです!
我が子を病院に残して、自分だけ帰る夜。
家に着けば、用意したベビーベッドは空のまま。ふと目が覚めて、「自分たちのせいなんじゃないか」って考えてしまう。
しんどいですよね。ぼくたちもそうでした。
我が家の双子も、生まれてすぐ2人そろってNICUに入りました。退院までは13日間。長女は心臓の管が閉じておらず、面会の帰り道はいつも「神様、助けてください」と心の底から祈っていました。
だから、先にこれだけは伝えたい。
小さく生まれてNICUに入ることは、双子ではめずらしくありません。あなたのせいでもありません。
我が家のときはコロナ禍で、赤ちゃんに会える時間はごくわずかでした。それでも、親にできたことはちゃんとありました。
看護師さんに教わること、沐浴やおむつの練習、そして「搾乳冷凍リレー」。
ぼくは11ヶ月の育休を取った双子パパ。育児記録アプリ『ぴよログ』を3年以上つけ続けています。この記事は調べてまとめた一般論ではなく、当時の記録に残る、我が家のリアルな13日間です。
この記事を読めば、きっと今日からやるべきことが見つかります。今の自分にやれることをやり、我が子を信じて待ちましょう!ぜひ参考にしてみてくださいね。
📚 目次(タップで開く)
面会1日1時間でも、親にできた3つのこと
コロナ禍だった当時、面会は1日たった1時間でした。
「1時間で何ができるん?」
最初はぼくもそう思っていましたが、やれることは想像以上にありました!
ハードルが低い順に書いていきますね。
①わからないことは看護師さんに聞いておく
まずおすすめしたいのが、これです。
理由はシンプルで、今日すぐできて、お金も体力もいらないから。
NICUの看護師さんは、何百人もの新生児を見てきた育児のプロ中のプロです。
「ゲップが出ないときは?」「ミルクの量は?」「泣き止まないときは?」——退院後にスマホで検索する予定の疑問、全部ここで聞けます。
しかも、ネットの記事と違って我が子を実際に見たうえで答えてくれるんですよね。これがめちゃくちゃ大きい。
「忙しそうやし、迷惑かな」って遠慮してしまう気持ち、めちゃくちゃわかります。ぼくもそうでした。
でも看護師さんは、親が不安なまま退院するほうを心配してくれています。遠慮せずに聞いてみましょう!
②沐浴・おむつ・ミルクを練習する
面会の1時間は、そのまま育児の実習時間でもありました。
看護師さんが「やってみます?」と声をかけてくれて、沐浴もおむつ替えもミルクも、その場で教えてもらえます。失敗しても、すぐ横にプロがいる状態で練習できる。これ、家に帰ってからは絶対にない環境なんですよね。
新生児ってふにゃふにゃやから、最初は「傷つけへんか?」って手が震えました。笑
でも13日間くり返したおかげで、退院の日には2人ともなんとか自分で沐浴させられるようになっていました!
抱っこして、話しかけて、写真を撮る。それも大事な1時間の使い方。
※赤ちゃんの状態によっては、抱っこや沐浴がまだできない時期もあります。何ができるかは、その日その日で看護師さんに確認してくださいね。
③冷凍母乳を届ける(我が家の「搾乳冷凍リレー」)
最後は母乳の話ですが、その前に大事なことを書かせてください。
我が家は、妻が生後7日ごろに先に退院しました。娘たちだけが病院に残っている状態です。
そこから始まったのが、これでした。
- 妻が家で搾乳する(2〜3時間おき。夜中も)
- 搾乳した母乳を母乳バッグに入れて冷凍する
- ぼくらが面会の1時間で凍った母乳を届ける
- 看護師さんが、面会時間外もその母乳を娘たちにあげてくれる
名づけて搾乳冷凍リレー。
そばにいられなくても、母乳はそばにいてくれる。
「親としてできることが、ちゃんとある」って思えたのが、あの時期の心の支えでした。
ちなみに妻の搾乳、ぴよログに残っているだけで退院後の1ヶ月だけで116回。2〜3時間おきに起きて搾乳し続けた妻は、ほんまにすごかった。しかも搾乳は、そこから4ヶ月近く続きました。この場を借りて改めて言わせてください。ほんまにありがとう。
なお、面会とは別に、入院中に動いておきたいお金の手続きもあります。急ぐ方は第3章から読んでくださいね。
1日1時間。短い時間でしたけど、この3つができただけで「親としてやることがある」と思えました。あの13日間が「ただ待つだけの時間」にならなかったのは、これのおかげです。
我が家は黄疸と心臓の管で、13日間の入院でした
ここからは、我が家に何が起きたのかを書きます。
「うちの子はなんでNICUに入ったんやろう」「いつ帰ってこられるんやろう」——当時のぼくが知りたかったのは、この2つでした。
双子の約7割は2,500g未満。「うちの子だけ」じゃない
「うちの子だけ、こんなことになって……」
そう思ってしまう気持ち、めちゃくちゃわかります。でも、数字を見ると少し落ち着けるかもしれません。
こども家庭庁の資料「多胎児支援のポイント」によると、多胎児(双子・三つ子など)で生まれた赤ちゃんのうち71.65%が2,500g未満の低出生体重児でした。単胎児(1人で生まれた赤ちゃん)は8.17%なので、差はかなり大きいです。
多胎児は単胎児に比べて低出生体重児の割合が多く(単胎児(2017年:8.17%)に比べて多胎児(2017年:71.65%))
出典:こども家庭庁「多胎児支援のポイント」(PDF)
※2017年の人口動態統計をもとにした数値です(平成30年度の調査研究事業で作成された冊子)。あくまで当時の統計の参考値として見てくださいね。PDFは容量が大きいのでWi-Fi環境での閲覧がおすすめです。
つまり、多胎児の赤ちゃんが小さめに生まれること、そしてNICUやGCUで過ごすことは、めずらしいケースではありません。
「うちの子だけ」ではないんです。自分を責めなくて大丈夫ですよ。
2人とも黄疸、長女は動脈管開存症だった
我が家の場合は、こうでした。
まず、生後3日ごろから2人とも黄疸が出ました。
新生児にはよくあることだと説明を受け、光線療法で数日のうちに回復しました。ここは、我が家の場合は心配しすぎなくて大丈夫でした。
そしてもう一つ。長女は、生まれたあとに自然に閉じるはずの心臓の管(動脈管)が閉じておらず、NICUで経過観察になりました。いわゆる動脈管開存症(PDA)というやつです。
病名を聞いた瞬間、頭が真っ白になって必死で調べました。ぼくが読んだ範囲では、こういうことでした。
- 動脈管は、生まれたあと自然に閉じるのが通常の経過
- 閉じない場合、まず経過観察になることがある
- 早産や低出生体重の赤ちゃんに多いとされている
参考:日本小児循環器学会「動脈管開存症」 / 済生会「動脈管開存症」
次女は黄疸のほかは元気でしたが、「一緒にみておきましょか〜」という感じで、2人そろってNICUへ入りました。
いま振り返ると、元気だった次女もプロにしっかり見てもらえて、結果的に本当に良かったと思っています。双子は「元気な方も念のため一緒に」となるケースがあるのは、双子ならではかもしれません。
退院までの13日間の経過
| 日齢 | できごと |
|---|---|
| 生後0日 | 帝王切開で誕生。2人ともNICUへ |
| 生後1日〜 | 面会スタート(コロナ禍で1日1時間のみ) |
| 生後3日ごろ | 2人とも黄疸→光線療法。数日で回復 |
| 生後7日ごろ | 妻が先に退院。赤ちゃんのいない家に帰る |
| 生後13日 | 長女の心臓の管が閉じたと連絡。2人そろって退院! |
長女の管が閉じたという連絡を受けたとき、ぼくは文字どおり泣き崩れました。
退院の日は快晴。チャイルドシートに乗せるときは「傷つけへんか?」ってめちゃくちゃ緊張したのを覚えています。笑
我が家は黄疸と心臓の管で13日間。ただし、入院の理由も期間も赤ちゃんによってまったく違います。数ヶ月かかるお子さんもいますし、それは何も悪いことじゃありません。
そのうえで、13日間通ってみて思うのは「NICUは、我が子を安心して任せられる場所だった」ということです。24時間、専門の設備と人が見てくれている。あんなに安心な場所は、家にはありません。
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NICUのお金は退院前の申請がカギ
「NICUって1日いくらかかるん…?」
これ、めちゃくちゃ不安ですよね。ぼくも双子とわかった瞬間から、大きな心配はお金でした。
でも、日本にはNICUの費用を支える公的な制度があります。我が家は制度を使って、NICUの医療費の負担をかなり抑えることができました。
ただし、対象になるかどうか・いくら助成されるかは、赤ちゃんの状態・世帯の所得・お住まいの自治体によって変わります。「必ずタダになる」という話ではないので、そこだけ先にお伝えしておきますね。
いま確認したい3つの制度
| 制度 | ざっくり内容 |
|---|---|
| ① 未熟児養育医療制度 | 出生体重2,000g以下、または入院しての養育が必要と医師が判断した赤ちゃんの入院医療費を助成する制度。退院前の申請が原則 |
| ② 乳幼児(子ども)医療費助成 | 自治体による医療費の助成。内容は自治体によって大きく違う |
| ③ 高額療養費制度 | 1ヶ月の医療費の自己負担が上限額を超えたとき、超えた分が払い戻される健康保険の制度 |
参考:東京都福祉局「未熟児の養育医療」 / 厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」
※制度情報は2026年8月時点のものです。未熟児養育医療制度は自治体が窓口なので、条件・自己負担・申請期限は地域ごとに違います。上のリンクは一例です。
双子は出産育児一時金も2人分
さらに双子は、出産育児一時金も2人分が対象になります。
金額は2026年8月時点で原則1人50万円(厚生労働省「出産育児一時金等について」)。ただし出産費用そのものが一時金を超えることもあるので、「2人分もらえる=黒字」とはかぎりません。
出産費用のしくみは見直しの議論が続いています。最新の金額と条件は、必ず加入している健康保険(協会けんぽ・健保組合・国保)の窓口で確認してくださいね。
お金の話をまとめると、こうです。
NICUの費用は制度で抑えられる可能性がある。ただし黙っていても使えない。とくに未熟児養育医療制度は退院前の申請が原則なので、面会に行ったその日に、ソーシャルワーカーさんへ声をかけてくださいね。
心を支えたのは「赤ちゃんも頑張ってる」の一言
ここからは、きれいごと抜きの話をします。
正直、13日間ずっとしんどかったです。
妻が先に退院した夜。
本来なら赤ちゃんと一緒に帰るはずの家に、大人2人だけ。妻への「お疲れさま」の気持ちと、娘たちがまだ病院にいる不安で、家がやけに静かに感じました。
長女の心臓の管のことは、毎日頭から離れませんでした。
面会から帰る車の中で、「神様、なんとか長女を助けてください」って、本気で祈っていました。
看護師さんの一言で、心の置き場所が決まった
そんなとき、看護師さんがかけてくれた言葉があります。
「赤ちゃんも毎日頑張ってるから、信じて待っててあげてね」
何人もの赤ちゃんを見てきた人の言葉の重みと優しさに、泣けてきました。
そうか、頑張ってるのは親じゃなくて、娘たちなんや。
親にできるのは、心配で潰れることじゃなくて、信じて待つこと。この言葉で、心の置き場所が決まった気がします。
メンタルを守る3つの考え方
我が家を支えてくれた考え方は、この3つでした。
ただ、これは我が家がたまたま13日で退院できたから言えることでもあります。入院が長引いているご家庭、状態が安定しないご家庭では、こんなふうに割り切れないほうが自然です。
気持ちが上向かない自分を、責めないでくださいね。
しんどさが続くときは、1人で抱えないで
頑張ってるのは親じゃなくて、赤ちゃん。親は、信じて待てばいい。
そう思えたことと、頼れる先を知っていたこと。この2つが、我が家の13日間を支えてくれました。
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双子のNICUでよくある質問
最後に、当時のぼくが検索しまくった疑問に、経験者として答えます。
Q1. NICUって、いつまで入院するの?
A. 赤ちゃんの状態によって数日〜数ヶ月まで、本当にさまざまです。
目安としてよく言われるのは「体重が増えて、自力でミルクが飲めて、体温が保てるようになったら」。我が家は13日間でしたが、双子でも片方だけ先に退院するケース、数ヶ月かかるケースもあります。退院の見通しは主治医にしか答えられません。面会のときに聞いてみてくださいね。
他の子と比べなくて大丈夫。その子のペースが、その子の正解です。
Q2. 双子で片方だけ退院になったら?
A. 「1人育児しながら1人に面会」の期間になるので、送迎と家事の分担を先に決めておくのがおすすめ。
我が家は幸い2人同時退院でしたが、片方ずつの家庭も多いです。ファミリーサポートや親族の手を、この期間だけでも借りる価値は大アリです。
Q3. 母乳が出なくても大丈夫?
A. 大丈夫です。
産後すぐは出にくいことも、双子で量が足りないことも、どちらもよくあることです。ミルクで育った赤ちゃんはたくさんいますし、我が家も途中から併用でした。
搾乳して届けたい場合は、対応が病院によって違うので必ず確認を。ただし搾乳は本当に大変です。ママの心と体が最優先ですからね。
Q4. 面会に行けない日があってもいい?
A. いいんです。
体調が悪い日、心がしんどい日は、休んでください。「毎日行かなきゃ」で親が倒れたら本末転倒。赤ちゃんはプロが見てくれています。親の回復も、立派な育児です。
Q5. NICU入院中に、家でやっておくことは?
A. 消耗品の買いだめと、寝られるうちに寝ておくこと。
我が家の場合、退院した翌日からぴよログの記録は1日11〜13回の授乳、2人合わせて1日1,100ml。ミルクをあげるか、哺乳瓶を消毒するか、おむつを替えるか。この3つを24時間くり返す生活が始まりました。
双子が退院してきたら、買い物に行く余裕はほぼなくなります。おむつ・おしりふき・ミルク・消毒グッズは、入院中に買っておくと後がラクですよ。
ただし、お母さんは産後すぐの体です。動けるほうが動く、動けなければ後回しでいい。準備より回復が先ですからね。
まとめ:NICUの日々も「親の時間」だった
最後にもう一度、要点をまとめます。
いま、我が子がNICUにいるあなたへ。
不安で押し潰されそうな夜もあると思います。ぼくもそうでした。
でも、あの13日間があったから、ぼくらは親になる準備ができました。看護師さんたちに育児の基礎を教わって、家を整えて、夫婦で覚悟を決めた。NICUの日々は「失われた時間」じゃなくて、ちゃんと「親の時間」でした。
赤ちゃんも、毎日頑張ってます。
だからあなたも、ごはんを食べて、寝られるときに寝てくださいね。
そして、しんどくなったら遠慮なく人を頼ってください。親が倒れないことが、いちばん大事です。
ではまたっ!
